吾輩は理学療法士である。

理学療法士が綴る、論文や本、日々の出来事のお話

時間を味方につけて人生で完全燃焼するためのお話

”時間がもっと欲しい”

 

これは、多くの人が感じたことのある想いだと思う。

かく言う僕もその一人である。

 

しかし、
もし本当に時間が増えたら、どうなるだろうか?

 

 

他の人がどうかはわからないが、僕はこう断言できる。

 

 

”全く何も変わらない生活を送る”、と。

 

 

そして、次に出てくる言葉はこうだ。

 

 

”時間がもっと欲しい”

 

 

なんだか、今にもストーリーテラータモリさんが出てきそうな感じである。

 

詰まるところ、時間は皆に平等にもかかわらず、
自分の時間の使い方が下手なのを棚に上げ、
物理的な量の少なさという架空のものに責任転嫁している
のである。

 

俯瞰して自分自身に対して言ってみたが、非常に耳が痛い。
というか、もう死にたい。

 

そんな生活を打破したいと思い手に取った本がこの2冊。

 

自分を操る超集中力
週40時間の自由をつくる超時間術
 著  メンタリストDaiGo

 

メンタリストDaiGoと聞くと
”選んだボールの色を当てちゃう人”
という印象の人もいると思う。

しかし実際は、膨大な量の論文を読み、さらに本を1日20冊読むというツワモノ。
まったくスピリチュアルな面はなく、超科学的思考の人物なのだ。

 

この2冊の本から僕が読み取った結論としては、

『自分自身の時間認知のゆがみの理由を理解し、
いかに集中力を節約して正しいことにフォーカスするか』

である。

なので、この本から学んだことを今回は書いていきたいと思う。

 

時間に対する勘違い

 

現代人な時間に対して抱きがちな勘違いがある。

 

1つ目は、物理的な時間がないという勘違い。

 

過去と現在の労働時間の推移をみると、
1970年代の日本人は平均で年に2200時間ほど働いていた。
しかし、2017年の時点では、この数字が1710時間まで下がっている
さらにいうと、余暇活動を調べた調査では、
1976年頃は週に104~111時間の余暇を持っていたが、
2006年には105時間となっており、変わらないもしくは若干減ってきているのである。

単純に考えると、昔に比べて時間は増えているのである。

 

また、アメリカ人での調査だが、多くのアメリカ人は、
「自分は週に60~64時間は働いているはずだ」と答えたにもかかわらず、
実際に計測した労働時間は平均44.2時間だったのである。

 

すなわち、 時間不足は『錯覚』であり、
自分は思ったよりも忙しくない事実を認めることが大切なのだ。

 

 

 2つ目は、やるべきことが多すぎるという勘違い。

先にも言ったように、やるべきことをやる時間はあるのに、
なぜやるべきことが多すぎると感じてしまうのか。
それは、やることが多いと思ったほうが、手軽に安心感を得られるから。

 

あるコールセンターの研修生を2つのグループに分けて行った実験がある。

 

グループ1:時間いっぱいたくさんの研修を受ける
グループ2:途中まで研修を受けたら、最後の15分は頭の中で研修を振り返る

 

研修直後は、グループ1のほうが、
「モチベーションが高まった」「仕事が進みそう」と答える割合が多かったのに、
1か月後の調査では、実際の仕事の効率は、グループ2のほうが23%も良かったのだ。

やるべきことが多いと思い込むほど、満たされた感覚になり、
大きな安心感を抱くのである

 

また、やるべきことが多すぎるということは、
正しい選択が出来ていない証拠でもある。
後述するが、選択できていないことが放置されてる状況だと、
どんどん集中力は低下していってしまい作業効率が低下してしまうのだ。

 

 

そして、この時間認知をゆがめてしまう最大の原因として
ゴールコンフリクトというものが提唱されている。

 

これは、運動したいけど仕事がある、貯金をしたいけど欲しいものがある、
のように、いくつもの目標や欲望がぶつかりあって(conflict)、焦りを生み出すことで、
時間感覚が破綻し、時間に追われているような感覚に陥ってしまうのだ。

 

 

こういったことが起こると、最終的に、

 

やることが多すぎるのに時間がないと思ってしまう

焦りによって目の前の生産性が落ちる

その結果、本当に時間がなくなってしまう

 

という悪循環が生まれてしまうのである。

 

 

 

『意思決定』という疲労物質

 

人間の意思決定に関して、興味深い実験が行われた。

あるスーパーの試食コーナーに
24種類のジャムを揃えた週末と6種類のジャムを揃えた週末で
売り上げにどのような差が出るかを比較した。

結果は、ジャムの種類が豊富なときに、より多くの客が集まって試食したが、
試食後に購入した客の割合が高かったのは6種類のジャムの時だったのである。

 

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多すぎる選択肢は、集中力を奪い、結局決断できなくなる。

さらに、決定を放置し先延ばしにすることで、
無意識に気にした状態が続き集中力が消費されていくのである。

 

人は、行動ではなく、『意思決定』で疲れるのだ

 

ということは、

ゴールコンフリクトが起きているときは、常に集中力が削られているため、
生産性はどんどん落ちていくのだ。

 

 

人生における基準を持つ

 

では、ゴールコンフリクトをなくすためには、どうすればよいのか?

 

それは、

自分の人生の目的を決めて、
それにすべてをつなげてしまう

ことである。

 

自分がやっている仕事や活動が自分の目的にどれくらいつながっているのか、
1日のすべての行動、つまり、運動や生活、人と会うことなどが
どのように自分の夢につながっているのか。

 

 

全部がつながった瞬間に迷いがなくなる

 

 

すなわち、
ゴールコンフリクトが解消されて時間認知が正され、
意思決定もスムーズになり集中力も担保されることで、
やるべきことに対して猛烈に努力できるのである。

 

 

とは言っても、
”人生の目的がある人は良いけど、確固たる夢がない人はどうするんだ”
っていう人もいると思う。
正直、僕もそうだし。
でも、今現在の自分が描いたものだったら、
どんな小っちゃいことでも、どんな些細なことでも良いと思う
将来変わるかもしれないけど、今の自分と向き合って決めたものだったら
他人にどうこう言われるものじゃないし。


最近思うのは、

人間矛盾してないやつなんていないと。
変わるっていうのは、良い言い方したら成長なんだって。

 

 

僕も少しずつ前進するので、
このブログを読んでくれた皆さんも一緒に進みましょう。
一歩前に出て引っ張ることは出来ないかもしれないけど、
肩を貸すことは出来ると思うので。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。